翻訳は「想像力」。だから、AI技術が進化しても人間にしかできない領域がある

松田 海/株式会社ワイズ・インフィニティ 制作部 チーフディレクター。フリーランスや派遣社員での翻訳業務を経て、同社には2011年に入社。制作部門において、字幕を中心とした翻訳のチェック、演出などを担当している。

── 田さんにとって、このお仕事をする上での信条、やりがいなどをお聞かせください。

最近は聴覚障害者向けの字幕などを手がけることも増えてきていて、そういった業務を通じて「世の中の役に立っている」と感じられるようになりました。映画やドラマなどエンターテイメント系の英語翻訳をしている時には、特に社会貢献的な意味を感じることはなかったのですが、英語翻訳も言語がわからない人に伝える、紹介するという点で「人の役に立っている」のは同じ。視聴者の視点を意識しながら、様々なセリフ、文章の意味を汲み取って伝えることで、困っている方々の手助けができれば、と考えています。
英語翻訳という職業に就いていると自分自身が「英語が理解できて当たり前」という感覚になりますが、「内容を教えてもらえて助かった」と喜んでもらえると、自分の特技である英語を活かして仕事ができていることに改めてやりがいを感じます。

── イズ・インフィニティに入社されて7年目となりますが、印象的なエピソードなどがありましたら教えてください。

翻訳の話とは離れてしまうのですが、弊社の社長が社会貢献活動に熱心だったので、その経緯で会社が寄付をして建設されたカンボジアの小学校を訪問したことが印象に残っています。
それまではあまり社会貢献活動などについて意識したことがなかったんですが、その経験を通じて自分たちの活動が「世の中の役に立っている」と実感できました。ワイズ・インフィニティに入社していなくても翻訳という仕事はしていたと思うのですが、カンボジアの子どもたちと触れ合う機会はなかったと思います。

── ンボジア訪問で価値観が変わったり、良い刺激を受けたりされたのでしょうか?

短期間だったのでそこまで大きな影響があったわけではないのですが、「ただ作業のみを淡々とこなしているだけではなく、社会に目を向けている会社だな」と感じることができた出来事でした。「社会貢献的な活動にも熱心な会社で働いている」というのは、自分自身でも誇りに感じています。

── イズ・インフィニティが他の会社と違うのは、どういうところだと思いますか?

同業他社さんをあまり知らないのですが、この業界自体は残業や終電での帰宅が多いという会社が多いと思います。

でもワイズは、毎日終電にはならない労働環境ですし、社員全員が優しいと感じています。例えば、大変そうな仲間に声をかけて仕事を分担したり、助け合ったり、常に皆が同僚を気にかけている感じです。

── ームワークがいいんですね。では、ワイズ・インフィニティに勤務して良かったと思えることを教えてください。

私自身は若い頃から映画や音楽など、主に英語圏の文化に影響を受けて育ったので、それらの知識を活かしながら仕事ができるというのは、とても幸せだと思います。ほとんど趣味のような話になってしまいますが(笑)、この仕事をしていなくても観ていただろうという映画やドラマ、音楽などに携われていますしね。

── イズ・インフィニティに勤務したことで、自分自身のどういったところが成長したと感じておられるでしょうか?

入社する前はフリーランスとして働いていたので、後輩を持つということがなかったですし、チームとして仕事をすることもありませんでした。
ずっと単独で黙々と作業をしていたので「自分は一人のほうが向いているかな」とも思っていたのですが、入社してみたら「意外に自分は面倒見がいいほうなんだな」というのがわかって(笑)。年下の人たちを育てることに喜びや楽しみを感じるようになりました。

── 自身の世界が広がったのですね。では、仕事をする上で松田さんが大切にしている一言を教えてください。

「想像力」です。

翻訳というのは正解がひとつではなく、クライアントや視聴者が何を望んでいるかを考えなければならない職業だと思っています。

堅い文章はるべく忠実に、エンタメ系ならわかりやすく、マニアックな題材はマニアが喜びそうな表現を…など、ある程度自分で想像、予想しないといけない部分がかなり重要だと思うので、この言葉を大切にしています。

── 来の目標やビジョンをお聞かせください。

社内では、チーフとして制作現場を任せられているので、皆を導きつつ、自分自身も最前線の現場で働いていきたいと思っています。この先もずっと翻訳に携わる仕事をしていきたいです。

── 後に、お客様や職場の同僚、そしてワイズ・インフィニティに興味を持たれている方に対してメッセージをお願いします。

コンピュータやAIがどんどん進化する中、世間では近い将来、翻訳業務も自動翻訳に移行するんじゃないかと言われていますけど、まだまだだと思っています。

特に日本語は複雑で、簡単に自動翻訳できるものではありません。私たちは「人間にしかできない対応」という部分を大切にして仕事を進めていきたいと思っているので、依頼してくださるお客様にもそこを期待してもらいたいですね。

 

ワイズ・インフィニティ wiseinfinitiy-trans.com

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